どうもDJ看護師です。
今回は
看護師×ケアマネになりたいけど悩んでいる人に向けた記事
になります。
私は看護師時代では気づくことが出来なかったのですが、訪問看護師として働いている事でケアマネージャーがとても重要な役割を果たしている事に気づくことが出来ました。
控えめに言ってもケアマネがいないと利用者さんの生活やサービスが成り立たないくらい。
看護師の医療的知識にケアマネージャーの介護的専門知識が加わることで、ケアマネージャーという資格を120%引き出すことができると思うのです。
看護師×ケアマネージャーのメリットと、もちろんデメリットもありますので合わせて解説していきたいと思います。
この記事の目次
介護支援専門員(ケアマネージャー)とは
介護保険法での正式名称は「介護支援専門員」と言いますが、「ケアマネジャー(care manager)」と呼びます。
”ケアマネジャー”でも”ケアマネージャー”でもどちらで読んでも大丈夫です。通称「ケアマネ」と呼びます。
ケアマネージャーの仕事内容
介護支援専門員とは、要介護者や要支援者の人の相談や心身の状況に応じるとともに、サービス(訪問介護、デイサービスなど)を受けられるようにケアプラン(介護サービス等の提供についての計画)の作成や市町村・サービス事業者・施設等との連絡調整を行う者とされています。
厚生労働省より紹介されている仕事内容としては、上記を引用させてもらいました。
つまり、利用者さんに応じたケアプランを作成するのがケアマネの仕事になるのですが、ケアプランとは何かと言うと
例えば↓
A利用者さんが退院に際し自宅に帰るとします。
麻痺や認知的な問題で退院後の在宅での生活に援助が必要な場合に「訪問介護」や「訪問看護」の導入を提案します。
このA利用者さんの生活リズムや本人の希望、生活のどの部分をカバーすればよいのかという総合的なアセスメントによって
訪問介護を週に3回。訪問看護を週に1回の導入の提案を行ったり、各サービスの曜日を決めたり、導入に際して事業所に問い合わせや擦り合せを繰り返し、サービスの調整をします。
開始したらそれで終わりではなく、しっかりと評価を行って上記を繰り返すのです。
これら必要に応じたサービスの導入(提案)をケアプランと言います。ケアプランの作成が主な仕事内容になります。
おさる先輩
子ぶた後輩
おさる先輩
決して隠していた訳ではないのですが、ケアマネの仕事はこれだけではありません。
先ほど、「ケアプランの作成が主な仕事内容」と説明しましたが、
こちらは厚生労働省が説明する仕事内容で、現場レベルの仕事内容で言い換えるますと、
「利用者さんの在宅の生活を継続できるようにサポートする事が主な仕事」と言えるでしょう。
子ぶた後輩
おさる先輩
つまり、訪問看護や訪問介護やデイサービスといった各サービスでは補えない部分の援助を行うケアマネージャーもいるのです。
各サービスでは補えない部分とは、例えば↓
アルコール依存症でお金の管理ができず、
生活保護費を使ってしまい各サービスの支払いや家賃などの支払いが出来ない。
身寄りが無い。
お金がなくて食事ができず栄養失調で最近まで入院していた。
この方の場合だと、金銭管理さえ出来れば在宅生活が継続できる!でも管理する人がいない!じゃ誰がやる?!ってな感じで、利用者さんのお金の管理まで行っているケアマネージャーもいます。(汗)
もちろんこの仕事内容は必ずやらないといけない訳ではありません。市町村と相談した上でケアマネがお金の管理をすることになった背景があります。
この様な内容の仕事は、珍しくないかもしれません。その利用者さんの為、柔軟に何でも屋としてサポートするのがケアマネージャーなのでしょう。
「利用者さんの在宅の生活を継続できるようにサポートする事が主な仕事」ができる人は良いケアマネージャーかもしれませんね。
ケアマネージャーの給料
子ぶた後輩
おさる先輩
厚生労働省の平成30年度介護従事者処遇状況等調査結果によると、ケアマネージャーの平均月給は
常勤で350,320円
非常勤で229,050円
となっております。
同調査での看護師の平均月給が、372,072円ということなので差額は21,752円となりますね。
ケアマネージャーは夜勤がないぶん看護師よりも給料が安いのかもしれません。
給料は下がりますが、日中のみの仕事となるため、トレードオフという考え方ができるかもしれません。
子ぶた後輩
おさる先輩
”夜勤のある看護師”と”日中勤務のケアマネージャー”+給料などを加味してもどちらが良いのかという件に関しては、人それぞれなのでなんとも言えません(笑)
一つ言えることは、ケアマネージャーは看護師同様に「やりがいのある仕事」である事でしょう。もちろん自分のライフスタイルに合うのか、その上でケアマネージャーにやりがいを見い出せそうなら良いかもしれませんね。
お給料については、自分のライフスタイルと本当に見合っているのか、自分に問いかけることは大切なことかと思います。様々な働き方に興味がある人は参考になるかと思いますので是非。
ケアマネージャーに必要な能力
まぁあくまでも、「良いケアマネージャー」になるために必要な能力をまとめたものであってこれらの能力がないとケアマネージャーに向いていない。って訳ではないのであしからず。
①コミュニケーション能力
ケアマネージャーの仕事内容で説明したように、利用者さんやその家族、各サービス事業者など他職種と積極的に関わる必要があるのがケアマネージャー。
時には無理を承知で、事業所にお願いをすることもありますし、問題解決のためには様々な方法を考えた上で、市町村に相談したりすることもあります。
何しろ、介護保険を使用する上で一番他職種と連携を図る必要があるかもしれません。人と関わるのが苦手。という人は苦労するかもしれません。
しかし、関わりを持つ上で色々な業種の方々と信頼関係を築く嬉しさや楽しさを見出すことのできる人にはもってこいかも知れませんね。
②同時に複数の業務を進める能力
事業所によって違うのですが、基本的にケアマネージャーは30人前後の利用者さんを受け持つ事があります。
受け持ちの利用者さんには月に1度は様子をうかがいに行く必要がありますし、その間に新規の利用者さんの話しがあれば、相手の都合の良い時間に合わせて挨拶や情報収取に何度も伺います。
その間に自分の受け持ちの利用者さんの受診などの把握や、問い合わせの対応など、1日に集約してもたくさん業務を1度に同時に進めていく必要があります。
一緒に働いている私からすると、女性は非常に向いている職業かもしれないと感じることが多いです。男性のケアマネージャーさんが活躍している業界でもありますが、同時に複数の業務を進める能力という部分では、女性がたけているかもしれません。
③迅速な対応能力
おさる先輩
子ぶた後輩
たまには子ぶた後輩くんも良いこと言いますね(笑)
ケアマネージャーというとデスクワークが主な仕事に感じる人もいますが、それこそ滅相もない!!!
何かあれば自分の足で現場に行くことが大切ですし、フットワークの軽さが大切になります。
そのフットワークの軽さが、利用者さんとの信頼関係に繋がったりするのです。
時期にもよりますが、1日の大半が事務所におらず、外部に出向くことも珍しくありません。
看護師×ケアマネージャーのメリット
子ぶた後輩
おさる先輩
看護師もケアマネージャーも素晴らしい仕事です!それらを掛け合わせたらより素晴らしい他ないですよね?(笑)
ケアマネージャーさんはもちろん介護業界のプロですが、医療に関しては看護師のほうが専門的であるでしょう。
だからこそ出来る事があるので、まとめました。
医療度の高い利用者さんにも対応できる
医療度の高い利用者さんはもちろん、看護師のアセスメント能力は特権でしょう。
例えばALS(筋萎縮性側索硬化症)の方に対してもケアマネージャーが介入する事もあります。
ケアマネージャーの方々にお話を伺うと、訪問看護や往診医などコメディカルスタッフが関わっているけども医療的な比重が多すぎて、マネジメントに苦手意識を持たれているケアマネージャーもいるようです。
地域包括システムが進む昨今では、在宅で療養する利用者さんが多くなってきています。その方々はやはり既往歴に様々な疾患を抱えていることはマストであり、看護師のアセスメントは必須となってくるのです。
そのようなことを考えると、今後の在宅には看護師資格を持っているケアマネージャーは貴重な存在になると考えられるでしょう。
医者との連携がスムーズ
よく聞く話なのですが、先生(医者)に苦手意識を持っているケアマネージャーさんは少なくないようです。
医者と接することの少ないケアマネージャーと医者と接する事が必須である看護師とでは、医者に対する捉え方が違うのかもしれません。
また、医者に対して医療的側面で意見を言う事が出来るという点では、看護師資格を持っているケアマネージャーは重宝されることでしょう。
畑違いの問題解決モデルが強みに
介護業界で使用されているアセスメントモデルと言えば、「ストロングスモデル」
看護業界で使用されているアセスメントモデルと言えば、「問題解決モデル」
主に使用するアセスメントモデルを使用させていただきましたが、この両者どちらももちろんメリットもデメリットがあります。
その点に関して、「ストロングスモデル」と「問題解決モデル」の考え方の違いなどを書いている記事が、コレ!
介護業界では「ストロングスモデル」がマストでしょう。それは何故かと言うと、介護業界では病院と違い医療度がそこまで高くない為であると考えられます。
今から医療度もどんどん高くなってくる在宅でも「ストロングスモデル」を兼ね備えた「問題解決モデル」の側面を持っている看護師×ケアマネージャーは貴重な存在になるでしょう。
看護師×ケアマネージャーのデメリット
おさる先輩
子ぶた後輩
外野がうるさいですが(笑)
とは、言ってもしっかりとデメリットも把握しすることも大切なので。ではお願いします。
給料が下がるかも
ケアマネージャーの給料という点で話しましたが、
看護師の平均月収が、372,072円
ケアマネージャーの平均月収が、350,320円
あくまでも、全国的な平均ですので自分のお給料と転職先でのお給料をしっかりと比べる必要があると思います。
繰り返しになりますが、ケアマネージャーでは夜勤が無くなるためやや給料が少なくなる印象ですが、日勤勤務が主になるので自分のライフスタイルに合うのであれば、それに越したことはありませんね!
勘違いしてはいけないこと
勘違いしがちなのですが、看護師がケアマネージャーの資格をとって、ケアマネージャーとして働いたら、あなたは「ケアマネージャー」です。看護師でなくなる訳ではないのですが、
訪問看護師をしながらケアマネージャーは出来ない。という事です。
どちらか1つとして働かなくてはならないのです。
もちろんケアマネージャーの資格を持っている訪問看護師は在宅調整に強く重宝されますし
看護師資格を持っているケアマネージャーは医療的側面に強いので重宝されます。
損した気分になるかもしれませんが、どちらをとっても資格の能力を120%引き出す事の出来る選択かと思いますので私DJ看護師はおすすめします。
おわりに
今回は、ケアマネージャーの素晴らしさを伝えたいと同時に看護師がケアマネージャー資格を取得することで、その資格の能力を120%引き出すことが出来るのではないかと思い記事にさせていただきました。
そもそも論になりますが、他の資格の勉強をすることでマイナスになることなんて無いんですよね。
そのジャンルへの教養に繋がる上に視野が広がるかと思います。
もし、ケアマネージャーになりたいな。なんて思っている看護師さんがいたらDJ看護師は全力で応援しますし、他の生き方にも興味があるのであれば私の記事にもあるので参考にして頂ければと思います。